QC検定3級のおすすめテキスト『ゼロからわかる! QC検定® 3級 テキスト & 問題集 新装版 [最新レベル表対応](TAC出版)』を用いて出題内容を本記事にまとめ上げましたのでご覧ください。
QC検定4級のまとめ記事の内容からスムーズに接続できる内容となっております。
品質の種類
品質とは本来備わっている特性の集まりが要求項目を満たす程度と定義されています。
品質要素とは製品を評価する項目です。
要求品質(使用品質)とは顧客の要求している品質のことで、特性を直接測れない時は代用特性を用います。
ねらいの品質(設計品質)を目指し作られたものをできばえの品質(製造品質)→顧客満足(CS)を高めます。
社会的品質を設けて迷惑の程度の低下を目指します。
プロセス⊃工程の考え方が大事です。また4M+measurement=5Mといいます。工程解析を行うことが大事です。
未然防止(異常発生前)→DR(デザインレビュー)FTA(fault tree anyalysis)FMEA(failure mode and effects analysis)
応急対策(異常発生後)→異常を取り除き、識別区別する。
再発防止(恒久対策)や水平展開(類似の工程がないか探す)
FTAは論理記号を用います。
問題が起きないように上流(源流)のプロセスを管理(源流管理)したいですね。
従業員満足(ES)も意識したいところですね。
課題達成型QCストーリーと問題解決型QCストーリー(8つの手順)は異なります!計画立案にはガントチャート(計画などを棒線で表し時間経過を見える形にしたグラフ)も用います。
手順1:テーマの選定
手順2:現状の把握と目標の設定
手順3:要因の解析
手順4:対策の立案
手順5:対策の実施
手順6:効果の確認
手順7:標準化と管理の定着
手順8:反省と今後の対応
語呂合わせですが問題解決型の方の8つの手順はテ現要対対対標反で覚えます。
課題達成型のQCストーリーは9つの手順があります。
手順1:テーマの選定
手順2:QCストーリーの選定
手順3:攻め所と目標の設定
手順4:方策の立案
手順5:成功シナリオの追求
手順6:成功シナリオの実施
手順7:効果の確認
手順8:標準化と管理の定着
手順9:反省と今後の対応
課題達成型の方の9つの手順はテQ攻方成成効標反で覚えます。
どちらも初めはテで最後は標反ですね笑。また上は対が3つで下は成が2つですね。
品質保証
結果の保証よりもプロセスの保証が大事です。ライフサイクルアセスメントを意識します。そのため品質保証体系図を意識します。品質機能展開(QFD)で設計の意図を製造工程まで展開することを目的にします。そこで品質表などを用いて見える化します。
保証の網(QAネットワーク)つまり不適合等と工程を一覧化した表を用いて異常発生を防止します。
企業はPS(製品安全)やPL(製造物責任)と共に製品を製造して行きます。
QC工程図とはプロセスの流れをフローチャートで表した文書で、管理項目や管理水準、管理方法などを記載します。
工程解析と工程能力調査を行いばらつきについて調査します。
品質経営の要素
方針⊃重点課題+目標+方策
標準化を行う目的は、相互理解の促進や互換性の確保や多様性の調整があります。
小集団活動→共通の目的を持った少人数チームで改善活動に取り組む方法です。
職場別グループと目的別グループに大別されます。
職場別グループ→QCサークルのようなボトムアップ型グループで活動を自主的に行う点が特徴です。
目的別グループ→プロジェクトチームのように企業関係なしのトップダウン型グループで終わったら解散します。
Off-JTとはoff the job trainingです。
ISO9001とは顧客のニーズに応えるためプロセスを改善し、顧客の信頼を得るために組織の活動に関する国際規格です。
データの取り方とまとめ方
データ⊃数値データ(連続量の計量値と離散値の計数値)と言語データ
問題解決の手法は数値データはQC七つ道具で言語データは新QC七つ道具を用います。
サンプリング⊃ランダムサンプリングと有意サンプリング(夜に製造したものを選ぶなど)
かたよりとばらつきの違いを教えてください!
かたより→真の値と平均値の差
ばらつき→値の大きさが揃っていない度合い
誤差にはサンプリング誤差と測定誤差があります。
QC七つ道具とは数値データを解析して問題の解決を進める手法です
層別
他のツールとともに用いる時もあります。
パレート図
縦軸にお金を持ってくる時もあります。
特性要因図
魚の骨に見立てたものです。これは工程解析の1つです。
ヒストグラム
一般型→ベル型です
二山型→ピークが左右に2つ→層別で対処します
離れ小島型→本体より少し離れた位置に小山があります
絶壁型→端が切れたもの→規格外のものを除いた場合です
歯抜け型→区間の度数が交互に増減しています
高原型→区間の度数にあまり差がないもの→層別で対処します
離れ小島型のときは工程異常、測定謝り、他の工程のデータが混じっているなどが考えられます。
歯抜け型のときは区間の決め方が不適切か測定のやり方に癖があるなどが考えられます。
散布図
外れ値は原因がわかれば取り除きますが、原因不明の場合はそれを含めて散布図を見ます。
チェックシートは記録用チェックシートと点検用チェックシートがある
不適合項目調査用チェックシート→チェックを入れます。
不適合要因調査用チェックシート→データを層別します。
不適合位置調査用チェックシート→不適合が製品のどの位置にあるのかを調べます。
度数分布調査用チェックシート→ばらつきがどのように分布しているか調査します。
点検用チェックシート→作業の流れに従いチェックマークを記入します。
グラフ・管理図
ガントチャート→活動の進捗を管理するのに適しています。カレンダーでも使われるもので実績を棒グラフで表します。
管理図
QC検定3級で難易度の高い部分で次の3つを勉強します。
管理図の考え方と使い方
計量値→x̄-R管理図
計数値→p管理図(不適合品率の管理)とnp管理図(不適合品数の管理)
管理図は解析用管理図と管理用管理図の用途別に分けられます。
管理図は工程(インプットをアウトプットに変換する一連活動)の異常を見つけ、
安定状態(ばらつきが避けられない原因によってのみ発生している状態)を維持するために用います。
点が管理限界線の間にあり、点の並び方に癖(傾向)がない時に安定な状態と判断します。
管理限界線の外に点があっても工程が安定状態にないだけしか読み取れません。
x̄-R管理図
x̄は群間変動、Rは郡内変動を表します。
x̄-R管理図の書き方を教えてください!
一連の流れを図で解説します。
1:群の大きさnと群の数を確認します。
2:中心線CLを計算します。これは群の平均値x̄の平均値です。記号ではXの上にバーが2つつきます。
同様にR管理図ではCLを群の範囲Rの平均値で考えます。
3:管理限界線を計算するので係数表を用います。
4:CLから管理限界線に3σの距離で中心線からC,B,Aと区分けします。
これで工程が安定状態にある時は管理限界線の間に99.7%の点が入りますので、
工程が安定状態なのに外側に出てしまう確率が0.3%おきてしまいます。
慣れが必要なのは管理図の異常の判断です。
管理限界線を越える点の有無
長い連の有無
傾向の有無
周期の有無
中心線、管理限界線に接近している
p管理図、np管理図
QC検定3級では細かいことは聞かれませんので黄色いマーカー部分をおさえておきましょう。
管理図 | 管理の対象 | 群の大きさ | 管理限界線の計算方法 |
p管理図 | 不適合品率 | 変動する | 各群に対し別々の管理限界線を計算。 群の大きさが小さいほど管理限界線の幅は広くなります。 |
np管理図 | 不適合品数 | 一定 | 全ての群で同じ管理限界線を用いることができます。 |
工程能力指数
工程能力指数とは安定状態にある工程が品質を実現する能力(工程能力)を測る指標です。データのばらつきがどれくらい余裕を持って規格内に収まるかを数値で表したものです。Cpで表し規格値(上限と下限があるものを両側規格で片側規格もあります)を用いて計算します。
規格の中央に平均値がないときは、かたよりを考慮した工程能力指数Cpkを計算します。
結果は下記の計算で絶対値をつけたものになります。
一般にCpkの方がCpより悪い評価になります。
両側規格→Cp=(規格上限値ー規格下限値)/6s
→Cpk=(平均値に近い方の規格値と平均値の差)/3s
片側規格→Cp=(規格値と平均値の差)/3s
工程能力指数の値の基準はありますか?
1.33以上→工程能力は十分
1.00~1.33→工程能力はやや不足している
1.00未満→工程能力は不足している
ちなみに1.67以上で工程能力は十分すぎる。0.67未満で工程能力は非常に不足しています。
ヒストグラムを用いる際は余裕を持って規格内に収まっていればCpは十分。ギリギリでやや不足と判定します。
新QC七つ道具とは言語データを解析する手法です
QC検定3級から登場する内容です。定義と基本的な考え方を理解しましょう!
親和図法、関連図法、系統図法、マトリックス図法
アローダイアグラム法、PDPC法、マトリックスデータ解析法の7つです。
親和図法
混沌とした問題を言語で表現し似たものをグルーピングします。
関連図法
原因と結果が複雑に絡み合う問題の因果関係を論理的に矢印で繋いで階層的に整理します。
系統図法
目的達成のための手段を系統的に展開し最適な手段を追求します。
目的→手段という流れが大切です。
目的を達成するための手段は?という流れですね。
マトリックス図法
行と列の交点で要素同士の関係を示します。
アローダイアグラム法
作業と日程の関連性を矢印で示し効率よく進捗管理(計画など)をします。
PDPC法
事前に問題を予測してリスクを回避して結果を良い方向に導きます。
アローダイアグラム法との違いはPDPC法は事前にリスクを予測する点です。
マトリックスデータ解析法(これだけ数値データを扱います)
多くの数値データを二元的に見通しよく整理します。
マトリックスデータ解析法は新QC七つ道具ですが数値データを扱います。
QC検定3級の重要部分のインプットもこれで終了です!
QC検定4級の内容と合わせて学習したので効果的でした!
『ゼロからわかる! QC検定® 3級 テキスト & 問題集 新装版 [最新レベル表対応](TAC出版)』には各章に演習問題があり、最後には模擬試験もあるので対策はバッチリです。
お疲れ様でしたQC検定2級の内容に進みましょう!