『現代数理統計学の基礎』の第7章の解説を行います。
とても重たい問題が多い章でしたね!
そうですね!第7章は例題よりも章末問題の方が圧倒的に難易度が高くなっています。1問解くのに半日〜1日かかった問題もありました笑
本章は検定を扱います。主に尤度比検定がメインです。今までに学習した推定の内容なども多くの内容を含んでいるため、総合的な章となります。
尤度比検定とワルド検定とスコア検定はこの章で何回か登場しますので、先に求め方を書いておきます。
尤度比検定→尤度比統計量の対数を先にとった方が計算が煩雑にならない
ワルド検定→推定量の分布を考えるので推定量のフィッシャー情報量を考えることになる。
スコア検定→帰無仮説のパラメータにおけるスコア関数から検定統計量を作成する。
統計検定1級の出題範囲であるワルド検定やスコア検定まで解説されている参考書は有名どころだと『現代数理統計学の基礎』のみになります。統計検定1級の対策書として双璧をなす『現代数理統計学』にも掲載されておりませんので、僕は下記の参考書をおすすめしています!
現代数理統計学の基礎『第7章』例題7.2
現代数理統計学の基礎『第7章』例題7.3
現代数理統計学の基礎『第7章』例題7.6
尤度関数のL内の表記は(,)でも良いみたいです。
現代数理統計学の基礎『第7章』例題7.7
現代数理統計学の基礎『第7章』例題7.9
現代数理統計学の基礎『第7章』例題7.11
現代数理統計学の基礎『第7章』例題7.12
現代数理統計学の基礎『第7章』例題7.19
現代数理統計学の基礎『第7章』例題7.23
下から3行目の式の小文字は与えられている数値で、大文字は変数を表しています。
この問題はP値は有意水準を超えることはないことを示す問題です。
なるほど!だから有意水準は検定を開始する前段階で決めておくべきなのですね!
現代数理統計学の基礎『第7章』問1
例題と比べて難易度が一気に上がります。2周、3周と行って理解を深めていきましょう!
現代数理統計学の基礎『第7章』問2
(1)の序盤で尤度比の対数を取った値が1としている部分がありますが、正しくは0の誤りです。
現代数理統計学の基礎『第7章』問3
難問です。そのため小問を3つに分けて解説します。
2変量のフィッシャー情報量行列の出し方も1変数の時と同じ。
制限がない場合の推定量の漸近分布は自由度が2のカイ2乗分布に従う(下から5行目)
現代数理統計学の基礎『第7章』問4
現代数理統計学の基礎『第7章』問5
現代数理統計学の基礎『第7章』問6
計算量が多い難問です。落ち着いて対処しましょう!
現代数理統計学の基礎『第7章』問7
現代数理統計学の基礎『第7章』問8
(1)の十分統計量の並び順は関係ありません。αとβという2変数に対して2変数の十分統計量の結果があるだけです。
現代数理統計学の基礎『第7章』問9
以上になります。計算がかなり大変でした。
次回の第8章でいよいよ最後ですね!統計検定1級を受験する方は、『現代数理統計学の基礎』を一緒に頑張りましょう!