学習

現代数理統計学の基礎の第2章『確率分布と期待値』の例題と問の解答 

2024年5月1日

本記事では統計検定1級のバイブル書『現代数理統計学の基礎(共立講座 数学の魅力 11)』の第2章にある例題と演習問題の解説を行なっていきます。

この第2章から8章までが統計検定1級の統計数理の実質的な範囲になりますよね!

第2章では第1章と比べると例題と演習問題の難易度のギャップが大きいです。
演習問題を行う際には次の3点に注意してください。
①問6と問7の期待値に関する難問が基本となって後の問題の解法につながる流れである。
積率母関数を微分していく問題などでマクローリン展開を頻繁に行うことがある。
③代入計算ができない場合は極限計算で対処する(ロピタルの定理を高確率で用いる。)

第1章を未学習の方はこちらからよろしくお願いします!

まずは第1章からスタートしましょう!
著:久保川達也, 著:新井仁之, 著:小林俊行, 著:斎藤毅, 著:吉田朋広

現代数理統計学の基礎『第2章』例題2.1

標本空間

現代数理統計学の基礎『第2章』例題2.5

確率関数

確率関数はp.m.f.と表します。

現代数理統計学の基礎『第2章』例題2.7

正規化

現代数理統計学の基礎『第2章』例題2.10

期待値と分散

現代数理統計学の基礎『第2章』例題2.11

確率密度関数

確率密度関数はp.d.f.で表します。

現代数理統計学の基礎『第2章』例題2.12

コイン投げの問題と期待値

現代数理統計学の基礎『第2章』例題2.15

代入計算ができない場合はロピタルの定理などで極限計算に持ち込む

現代数理統計学の基礎『第2章』例題2.22

平方変換

現代数理統計学の基礎『第2章』問1

正規化

現代数理統計学の基礎『第2章』問2

分布関数であることの証明

分布関数であることを示すには次の3つを言います。
①単調増加
②右側(無限大)に飛ばすと1に収束
③左側(マイナス無限大)に飛ばすと0に収束

現代数理統計学の基礎『第2章』問3

打ち切り分布

現代数理統計学の基礎『第2章』問4

バイアス・バリアンス分解

統計検定準1級の公式本『日本統計学会公式認定 統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック』でも解説されている分解法ですね!

平均2乗誤差(MSE)関連の内容として解説されていましたね!

期待値を作り出す難問

現代数理統計学の基礎『第2章』問5

高次モーメントの存在

現代数理統計学の基礎『第2章』問6

離散確率変数の期待値の有名問題

次の問7と合わせて第2章の中核をなす問題です。

kをシグマで表現するところがものすごく技巧的ですね!笑

現代数理統計学の基礎『第2章』問7

連続確率変数の期待値の有名問題

(1)の最後の下から2行目の式の中括弧の中の式が間違っているので証明すべき方の式にご訂正ください。-∞の処理で計算ミスをしています。

この問題は問6の連続バージョンです。

この問題もxを積分で表すところがテクニカルすぎます!笑

現代数理統計学の基礎『第2章』問8

期待値と対称性

確率密度関数は常にf(x)と表示されるわけではないことに注意を払う良問です。

現代数理統計学の基礎『第2章』問9

分位点

比較がポイントです!統計検定3級などでも類題がある典型問題です!

現代数理統計学の基礎『第2章』問10

積率母関数

現代数理統計学の基礎『第2章』問11

階乗モーメント

階乗モーメントは確率母関数と相性抜群です!

現代数理統計学の基礎『第2章』問12

マクローリン展開

マクローリン展開を用いることにより項別微分に持ち込むテクニックです!

現代数理統計学の基礎『第2章』問13

変数変換

現代数理統計学の基礎『第2章』問14

変数変換

1対1でない場合は分布関数から求める方法が無難です。

微分を経由する方法が早いだけにもどかしい気持ちになりますね笑

現代数理統計学の基礎『第2章』問15

平方変換の難問

グラフを書いて1対1に対応している部分としていない部分に分けることが大事です!

本問はアクチュアリー数学の有名参考書『弱点克服 大学生の確率・統計』に詳しい記述があります。

早速チェックしてみます!

現代数理統計学の基礎『第2章』問16

確率変数同士の比較

本問は問6や問7の理解がベースとなっている難問です。

現代数理統計学の基礎『第2章』問17

イエンゼンの不等式を用いる難問

現代数理統計学の基礎『第2章』問18

マクローリン展開

以上になります!次の第3章ではいよいよ様々な確率分布が登場する回になります。

第2章はとにかく期待値関連のトリッキーな問題が目立ちましたね。次回も楽しみにしています!

多次元以外の主要な確率分布がほぼ全て登場します!
著:久保川達也, 著:新井仁之, 著:小林俊行, 著:斎藤毅, 著:吉田朋広
  • この記事を書いた人
  • 最新記事

志田龍太郎

東京大学修士→30代セミFIRE元数学教諭(麻布高など指導)/アクチュアリー数学,統計検定1級(2024年に再挑戦)/数検1級→高3・漢検1級→教諭時代に合格/ブログ+SNS運営/AmazonAssociates連携

-学習
-, , ,