確率過程の章ではマルコフ連鎖とブラウン運動(ウィーナー過程)とポアソン過程を扱います。マルコフ過程はマルコフ連鎖が離散的だとすれば、刻一刻と変わる連続量を扱うことになり、アクチュアリー数学ではマルコフ連鎖が出題されます。
この分野は前回の時系列解析よりも公式が少ないです。そのためしっかりと得点したいところです。
この分野は統計検定準1級と内容が被っています。下記と併用の学習をおすすめします。
全体的なおすすめの公式・問題集は『アクチュアリー試験 合格へのストラテジー 数学 第2版』です。お手元に置いて本記事をご覧くだされば学習効率が上がります。
マルコフ連鎖
昭和63年度問5のマルコフ連鎖の問題が全くわかりません。アクチュアリー数学で最も難しい問題です。
昭和63年度数学Ⅰ問1(5)天候
かなりシンプルな問題です。
平成元年度数学Ⅰ問1(4)推移確率
まずは推移確率を作ってしまいましょう。その上で何を求めれば良いのか?を考えます。
平成11年度数学Ⅰ問1(4)停止パターン
平成17年度問1(7)出勤問題
推移状態の設定が難しい良問です。
平成18年度問1(9)格付け問題
平成19年度問1(11)定常分布
平成21年度問1(11)ブロック行列
平成23年度問1(12)会員問題
面白い設定です。落ち着いて順に計算していきましょう。
平成24年度問1(11)推移行列の見方
平成29年度問1(10)学年推移
かなり複雑な設定です。落ちついて処理しましょう。
2020年度問1(11)四面体
2023年度問3:推移確率
ブラウン運動(ウィーナー過程)
ブラウン運動はガウス過程と呼ばれ、標準ブラウン運動はウィーナー過程とも呼ばれます。
ほとんどがウィーナー過程の問題です。
平成17年度問1(11)標準ブラウン運動
かなりテクニカルな問題です。両座標軸は同じ確率分布に従う(この分布は標準正規分布です)ので面積の考えが使えます。
平成20年度問1(11)増分性
平成22年度問1(11)重積分
平成28年度問1(10)変化球
2018年度問1(10)積率
2021年度問1(11)階段型
ブラウン運動の中で最難関です。困ったら標準正規分布に従う確率変数をつくっていくことを考えましょう。
ポアソン過程
確率過程の章では最も頻度が低い分布です。だからこそ狙われる可能性があります。ウィーナー過程よりも分散のところがやや複雑になります。
2019年度問1(11)増分性
この結果は覚えておいても良さそうですね。もちろん余裕があればです。
2022年度問2(6)条件付き期待値
ポアソン過程の最難関問題です。落ち着いて処理したい問題です。
全体的なおすすめの公式・問題集は『アクチュアリー試験 合格へのストラテジー 数学 第2版』です。お手元に置いて本記事をご覧くだされば学習効率が上がります。